モリの洞窟
モリエールの妄想の洞窟へようこそ
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
↑クリックで大きく見れます。
250x325/26.4kb/shipainter/Q:1 6月22日 描画 1時間10分4秒:4198工程
これも週末に某所の練習板でお絵かきしたものです。
まなさんが吹きおこした『あおり祭り』に参戦だったんですが、
か、かけな~い(笑)
結局、線なしの塗りの練習にしました。
模索してる最中に、ナイス顔なにいさんが仕上がってきたので、
それをもとに無理ない姿勢の構図を作っていったのですが、
何かこのにいさん、一点凝視な顔だし…
どうする~^^;
というわけで、何か見てるものをとカキカキv
いかがでしょうか?
ふんどし天使ひとつで、不思議空間の誕生ですv
つくづくシリアスと縁のない私でありますよ(苦笑)
真っ白い、ふわふわの雲のトンネルを下界へと向けて二人は飛んでいく。
すぐにトンネルは切れて、夜空が広がった。
星々は煌めき、真っ暗な空を彩っている。
そして地上には街の明かりが、空以上の輝きを放っていた。
「すごい綺麗…」
見習い天使にとって、はじめて間近に見る下界である。
いつも雪降らし作業にもっと高いところからちらっと見るだけだったのだ。
地上に集まるそのまばゆい街の明かりは、辺りを遠く見渡すと、あちこちに散らばるようにはるか遠くまで広がっていた。
「ねぇ、星の子。新しく生まれる天使ってどこにいるか知ってるの?」
「もちろん。だってボクは案内をまかされてる」
「じゃあ、帰り道も?」
「あったり前さぁ」
星の子の頼りがいのある様子に、見習い天使はホッと安堵して口元を上げた。
「よかった。だって私、天使の館がどこにあるのか、よくわかんないんだもん」
「えっ!?知らないのっ!?授業で習ってなかった??」
「授業って何?雪を上手に降らせる方法だったら、うん、今はバッチリ」
星の子は見習い天使を、そのつぶらな瞳でキョトンとして見つめ、何度も何度もまばたきをした。
「…うっそ…!前の子はそんなとぼけたこと言わなかったよ」
「前の子?星の子はこういう任務は二回目なの?」
「うん。これが成功したら、ボクは扉をくぐれるんだ」
「?扉? さっきくぐってきた扉のこと?」
「ちがうよ、運命の扉さ。ボクは、やっと、ここまできたんだ。その扉をくぐってボクは生まれかわるんだ」
「星の子、やめちゃうの…?」
鼻息荒く、わくわくした面持ちで話していた星の子は、見習い天使の問いかけに、サッと顔を曇らせた。
「…星の子なんてなるもんじゃないんだ…」
「…どうして…?」
星の子は、悲しい眼差しを地上の光の集まりに向ける。
「ボクたち星の子は…罪びとなんだ。…自分を殺してしまった罪を背負ってる…」
「えっ?」
「人だった時の記憶が…今もボクは持ってる。ほら、あそこの小さな街明かり、あそこに昔ボクは住んでた」
「あの街…?」
星の子が指す方向の小さな光の集まりを見習い天使は目を細めて見つめた。
「どうして自分を殺しちゃったの…?」
「…何でだろ…今となったら、ホントに些細なことで…馬鹿だったなぁって思うよ…」
寂しく呟くと、星の子はかつて住んでいた街明かりを見やる。
「ねぇ、星の子。時間があるなら、あの街に行ってみない?」
「何で?」
「だって、星の子はあの街に住んでたんでしょう?」
「行ったって仕方ないよ。ボクが住んでたのは、もう100年以上も昔の話だもん」
「えっ!?」
「もう、ボクを知っているのは、ボクだけなんだよ、オデコちゃん。お父さんもお母さんも…もう死んじゃった」
「…そうなの…?」
「ボクは星の子になって、ずっとあの街の上で輝いていた」
「毎晩、お母さんがボクを想って泣いているのや、お父さんが休みのたびにボクが使ってた自転車を磨いているのを見てたんだ」
「ボクが死んじゃったから…いつも悲しい顔をしてた…」
急に泣き声が上がり、星の子が顔を向けると、見習い天使が大粒の涙を落としているところであった。
「オデコちゃんまで泣かないでよ」
「だって、星の子も、星の子のお父さんもお母さんもかわいそう…!」
「…もういいんだ。だって悔やんだって、もうどうにもなんないし…」
「それに、ボクはこの任務を無事に終えたら、扉をくぐれるんだ!さあ、行こう、オデコちゃん!」
まるで見習い天使を元気づけるように、星の子は体を一瞬輝かせ、キラキラした光の線を引きながら、見習い天使の前を飛んだ。
見習い天使は涙を拭い、かつて星の子が住んでいたという街明かりを越え、星の子について夜空を飛んでいった。
どこにそんな力があるのか、自分の体の半分にも満たない星の子に手を引かれて、オデコの広い見習い天使は夜色に染まりはじめた空を飛んでいく。
景色が糸を引くように、どんどん後方へ流れていく。
こんなに速く飛ぶのははじめてで、オデコの広い見習い天使はだんだんと意識が遠のいていった。
『…起きなさい…』
『…オデコちゃん…』
聞きなれた声が遠くで聞こえてくる。
目を開くと、目の前に屈み込む星の子と、セミロングの濃い金髪を後ろで結んだ上官の天使さまの姿があった。
(…?…これって、ゆめ…?)
二人の向こうに見える天井は高く、見たことのない部屋なのだ。
しきりに話かけている星の子の声がよく聞こえない。
耳が詰まってるような違和感があるのだ。
(…あ、あれ?このポーズって…?)
右の手の人差し指と親指で輪が作られている。
ま、まさか…。
「いったぁ!!」
突然走ったオデコの痛みに、オデコの広い見習い天使は飛び起きると額を押さえ呻き声をあげた。
「いつまでも寝ているからだ」
黙っていれば絵画のような美人顔なのに、上官の天使さまはつり目をさらに吊り上げて言い放った。
「ふぇ~ん。何にもしてないのに~」
「ごめんよ、オデコちゃん。ちょっと飛ばしずぎちゃったみたいで…」
あまりの速さに、オデコの広い見習い天使は失神してしまったのである。
「耳が変~っ」
「ツバを飲み込んでごらんよ。そしたら直るからさ」
星の子の言うとおりにオデコの広い見習い天使はやってみた。
すると、ようやくいつもの耳の感じに戻って、安堵の吐息をついた。
「ここ…、どこ…?」
落ち着いて、ようやく辺りを見渡すと、一層見知らぬ部屋であった。
そして上官の天使さまと星の子以外にも、普段話も出来ないような上層の天使さまがいて、オデコの広い見習い天使は背筋を正すと、あわてて立ち上がった。
「この子にはまだ、この任務は無理です」
上官の天使さまは、台座に座る上層の天使さまに向かって言った。
だが、上層の天使さまは、やわらかな表情を変えることなく、うっすらと笑顔を浮かべる。
「これもまたこの子の運命です。そなたが通ってきた道を、この子もまた行く。私たちに出来ることは…」
「…祈ることだけです…」
問いかけに、上官の天使さまは呟く。
そして思いつめた顔を、オデコの広い見習い天使へと向けた。
「これから、新しく天使が生まれる。それを迎えに行くのがお前の任務だ。 朝日が昇るまでにここに必ず戻って来なければならない…。やれるか?お前に」
「…私が…生まれてくる天使を迎えに行くんですか…?」
その重々しい雰囲気に、オデコの広い見習い天使は緊張を覚えた。
「そう、この星の子が案内についていく。今回はお前の順番なのだ」
「順番?」
考えてみたら、同じ年頃の見習い天使はほとんどいなくなっていた。
配置がえなどで、時々大きく移動があって気にとめていなかったが、確かに見なくなっていた。
けれど数人は見習いを終えて天使となってる者もいる。
「任務を終えたら、私はどうなるんですか?」
なかなか上手く出来ない雪降らしの仕事を干されてしまうのだろうか?
また新しい仕事で、いっぱいしかられるんではないだろうか…?
先のことをいっぱい想像して、オデコの広い見習い天使は真っ青になった。
「…先のことより、まずはこの任務だ」
威圧する声音に、オデコの広い見習い天使は首をすくめた。
「さあ…!時は満ちた。行きなさい、そして運命を選び取るのです」
上層の天使さまの声に、大きな扉がゆっくりと開いていった。
まばゆい光が溢れて一瞬目が眩んだ。
光が細長く伸びて、雲のトンネルが作られていく。
「さぁ、オデコちゃん、行こう」
扉の前に進んでいく星の子に、数歩追って行きながら、オデコの広い見習い天使は、後ろにいる不機嫌そうな上官の天使さまを振り返った。
「…わ、私…、頑張ります…っ」
「…お前が思う通りに…迷う時も思うままに決めなさい…」
「上官の天使さま…」
「さっ、オデコちゃん、行くよっ」
「私っ、精一杯やりますっ。だから…行ってきます!」
ものごころついた時から、ずっとこの上官の天使さまの配下であったオデコの広い見習い天使は、はじめて聞いた上官の天使さまのその声音に胸がいっぱいになって、涙を堪えて声を張り上げると扉へと向いた。
ゴッ☆
「いったぁ」
思いっきり間近に浮かんでいた星の子に頭をぶつけて、うめき声を上げた。
「何でそこに…っ、それに頭かったい…っ」
「ごめん、ごめん。だってボクって星だし…」
辺りで一斉に呆れたようにため息が吐かれて、二人は真っ赤になると、
「行ってきます!!」
扉をくぐって雲のトンネルに飛び込んでいった。
↑クリックで大きく見れます。
某所でお絵かきです。
皆、かわいい動物キャラをお持ちなので、羨ましさもあって、実家の飼い犬をモチーフにv
彼はもう結構な老犬ですが、
首輪を引きちぎって脱走したり、一度逃げ出したら、
一晩は戻ってこない困ったチャンでした。
この犬小屋の土台のブロックに綱がかけられてたんですが、
それを引きずって歩道まで出て行って、通りがかりの人に母が注意されたこともあったり(苦笑)
「何でこんな道の真ん中につないで置くんだ!」ってw
脱走未遂でありました(笑)
コンクリにブロックをひきずった後が、しばらくついたままでした。
なんと馬力のあることよ。
すっかり耳が遠くなって、ヨロヨロに歩いてますが、暑い夏、頑張って乗り切れ。