モリの洞窟
モリエールの妄想の洞窟へようこそ
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風が吹いたら そっと あなたを想うよ
流れ行く雲間の はるか遠くに
願いは いつだって 叶わないから
想いは もうどこにも たどり着けない
明るい四月の空に 旅立っていった
あなたを送る空に 雪が光る
はらはらと 舞う雪の 白さに泣けて
遠ざかる面影に 温もりはない
風が吹いたら ふっと あなたを感じる
流れ行く雲間の はるか遠くに
願いは いつだって 叶わないから
想いは もうどこにも たどり着けない
忘れられない日々 二度と戻れない
あなたの微笑みを 心に秘めて
はらはらと 舞う雪は 淡く消えさり
薄青の空には 鳥が羽ばたく
…風が吹いたら そっと あなたを想うよ
流れ行く雲間の はるか遠くに…
こちらも二年前に水をお題に書いた第三弾。
ショートショートというか^^;
ありきたりな展開です。
もちろんフィクションです。
隔離なんかされてませんから(笑)
この前戸棚をほじっていたら、ペロンと出てきた紙にこれが綴ってあったのを見つけて、加筆訂正してみたという。
ものを書くという魅力にすっかりはまっていた頃でしたが、あんまりネタが浮かばなくて、このお題ではこれで打ち止めだったようです。
場所をとるので、たたんでおきます。
ポシュー…、ポシュー…
繰り返される人工の音。
狭い白い壁の部屋の中で、その音は繰り返される。
それはベッドの上で眠る、貴方の命をつなぐ音。
…どうか、どうか明日も生きて…
無情に下された命の期限を、 貴方は知らずに眠り続けているのだ。
まだ何も伝えきれていない、 かけがえのない貴方に…。
ゆるく開いた口の中を冷たい水に浸したガーゼで拭いた。
舌は水を求めて少し動いた。
許されるならいくらでも水を与えてあげたい。
貴方が与えてくれた愛情に、 まだいくらも返してはいないのだ。
働き続け、病におかされゴツゴツと節ばったその手をとった。
そして自分の頬へとあてた。
奇跡を願う…。
失ってしまう不安に耐えながら。
希望と絶望の狭間で、 こうして感じられる温もりが支えであった。
命の期限を覆す奇跡は起きなかった…。
冷たくなったその口に、最後の水をそそぐ…。
水をお題に、二年前に書いたものです。
なのでとっても表現がストレート^^;
これは、もう口には出さない、私の哀しみの底辺。
この哀しみは、きっと墓に入るまで消えないんだろうけど、ずいぶんと時が流れて、その情景を忘れないよう綴ったものです。
声に出すと、その時の想いがどうして軽くなるのでしょうね。